
保護ねこに興味あるんだけど、ペットショップにいるねことどう違うの?



ペットショップで売っているねこはブリーダーさんが純血種を繁殖させたねこ。
お金を出せば誰でも購入できるの。



保護ねこは名前のとおり保護されたねこ。
外にいるノラねこのほかに、悪質なブリーダーから保護される場合もあるよ。
保護されている団体から最後まできちんとお世話できるかどうか審査があるから、譲ってもらえないことがあるんだ。
ねこを飼いたいんだけど、「保護ねこ」ってどんなねこ?
外にいるノラねことは何が違うの?
ペットショップで販売されているねことどう違うの?
新しいねこと暮らす時にねこをどこから迎えるか悩みますよね。この記事では保護ねこを迎えることに興味をもっている方に向けて、保護ねこについて解説してみました↓
保護ねこって何?


捨てねこや迷いねこ、病気で自活できないねこ、何らかの理由で人間に保護されることになった外ねこ(ノラねこ)を保護ねこと言います。
ここ数年色々なメディアで取り上げられたことで、耳にすることも多くなったと思います。ねこの里親になりたいという人が年々増えて殺処分されるねこが少しずつ減ってきています。
17年前は約24万匹、10年前は約13万匹という殺処分が行われていましたが、令和元年度では約3万匹にまで減っています。 反対に返還・譲渡数は約4千匹から2万5千匹に増えています↓
環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」の状況より



知らなかった・・・
こんなにたくさんのねこが殺処分されてきたんだね・・・



なんでこんなに外ねこが多いんだろう?
なんでねこを保護する必要があるの?


ノラねこは自由でいいじゃない。何で保護する必要があるの?と考えている人もいるかもしれません。モチャミもよく外で日向ぼっこしているノラちゃんをみて和んでいたので・・・
なので、ねこの保護について調べてみました!
日本の外ねこはどこからやってきたか
ねこの祖先は中東の砂漠などを生息地としたリビアヤマネコと言われています。
約5千年前の古代エジプトで人類が初めてねこを飼い始めました。野生のリビアヤマネコが穀物倉庫で繁殖するネズミを食べるために住み着いたのが家畜化の始まりだと考えられています。リビアヤマネコは現在もアフリカ大陸やアラビア半島に住んでいる野生動物です。
リビアヤマネコが家畜化したのが世界中にいる現在の 「ねこ」の始まりです。
家畜化したねこは人間の移動とともに世界各地に運ばれて行きました。日本には奈良時代に大陸からの仏教伝来に伴い仏典と一緒に船に乗せられてきました。 仏典をネズミから守るためだといわれています。
なのでねこは野生動物ではありません。
人間の手で作り出され、数千年の歴史を人間と共に暮らしてきた伴侶動物です。飼い主がいない外ねこという生き方はねこにとって自然な生き方とは言えないのです。
増えた外ねこ問題
ねこは一度に数匹産み、年間の発情回数も決まっていないのでどんどん増えていきます。
去勢避妊手術がされていない外ねこが2匹いたとすると、4年間で2万匹以上になるといいます!
外ねこの場合は子ねこのうちに命を落とすことが多いですが・・・それにしてもすごい増え方ですね。
今の日本には外ねこがあふれていますが、増えた原因は昔から人々が放し飼いにしたり、飼うことを放棄したりしたからです。
外ねこが増えると自宅周りに糞尿をされたり、庭を荒らされたり、交通事故が増えたりなど害を被る人も増えてトラブルになります。外ねこの侵入をふせぐために、ペットボトルを置いている家がありますよね・・・
そうして日本では今、年間数万頭のねこが保健所に持ち込まれ殺処分されています。



だからねこの室内飼いや去勢不妊手術が必要なんだね



人間の都合で日本に連れてきたのに、増え過ぎちゃったから殺処分 するっていうのは・・・
ねこを保護する活動
こうした現状を何とかしようと自然発生的に生まれたのが保護ねこ活動です。この活動は将来的に飼い主のいないねこを減らすことを目標にしています。



ほんとにそんなことができるのかな?
保護活動には、外ねこを保護して里親を見つける保護ねこ活動、外ねこたちの外での暮らしを維持しつつ、ねこトラブルを減らして周囲の人達との共生を図ろうという地域ねこ活動( tnr 活動 )があります。
tnr活動とは捕獲( trap)した外ねこに不妊手術(neuter)を施し元の場所に戻す( reburn )する活動のことで、戻した後はごはんや排泄物の管理などを行いながら見守ります。不妊手術済みの目印に耳先をV 字にカットする団体もあります。
海外の保護ねこ活動
欧米では保護ねこ活動に対する関心が高く、犬やねこはペットショップで購入せず保護動物の里親になることが一般的になってきています。ペットショップで生体販売は行われていますが、動物の生体販売に関する規制が日本より厳しいので、生体販売を行っている店は日本より少ないようです。
アメリカのロサンゼルスでは犬やねこをペットショップで売ってはいけないという法律があり、カリフォルニアではペットショップで販売してもよい動物は、シェルターや保護団体が保護している犬・ねこ・うさぎといった動物に限られています。
なので、ねこを飼いたい場合はブリーダーから直接購入するか民間の動物保護施設を訪れてパートナーを探すことが多いようです。
フランスでは2024年1月からペットショップで犬やねこを販売することが禁じられることになりました。衝動買いによる捨て犬や捨てねこが増えたことが理由のようです。



日本もこれからはヨーロッパのようになっていくのかな・・・
保護ねこの里親になってみませんか


昔からねこは拾ったり貰ったりと元ノラを飼うことが多い動物です。
日本ペットフード協会資料「ペット飼育経験と情報源・入手先」より
ねこと暮らしたいと思った時、ペットショップやブリーダーから購入するのもいいですが、保護ねこの里親になることも選択肢に入れてみてはどうでしょうか?



保護ねこの里親になることは不幸なねこを減らすことになるのね



ねこの殺処分を0にすることは簡単なことではないけど、里親になることで少しでも貢献できるといいね。
この記事の参考図書
保護猫を知る



保護ねこの里親になった沖英子さんの実話を元にしたコミックエッセイ。保護ねこ、しらすちゃんがとってもかわいいの。
実際に保護ねこを迎える様子がわかるので参考になるよ。



岐阜県内の保健所で実際にあったお話をベースにした絵本。
捨てられたでかおくんがどうなるのかハラハラしちゃったよ・・・
今は中古しか売られていないようなので、図書館で探してみるのがいいよ。
一緒に暮らすねこの探し方・飼い方・注意点はこちら↓